No.4 藤尾 佳史(ふじお よしふみ) スポ医6期卒

   韓国プロ野球 斗山ベアーズ(DOOSAN BEARS

   ストレングス&コンディショニング コーチ 

 

On the way of load ~ 僕はこれから

私は現在、トレーニングコーチとして韓国プロ野球チームに所属しています。

仕事内容は、早朝から深夜まで選手のトレーニングやテーピングをはじめ、鍼やマッサージなど幅広く様々です。

 

現在の職業に就けるまでの道のりは長く、険しいものでした。人一倍遠回りして夢をつかむことが出来たからこそ、みなさんに伝えたいことがたくさんあります。

 

学生時代は決して優秀だったわけではありません。周囲に遅れをとらないよう必死の毎日でしたが、解剖学や整形外科学を始め、内科学や病理学、外傷学などの講義はとても興味深かかったことを懐かしく思います。就学中、何度も挫折しそうになりましたが、ともに目標を達成するべき同士や先生方に恵まれ、絆を深めることができました。こういった学生生活があったからこそ今の私があると思います。

 

現在、救急救命士は消防機関や一般企業だけでなく、スポーツ界にもなくてはならない存在になりつつあります。私の所属する野球界の現場では、肘、肩の傷害だけでなく、心臓震盪や衝突事故、頚椎損傷やクモ膜下出血など怪我の症状は様々です。なかでも1番多い傷害は熱中症です。私のチームでも試合中に数名の選手が熱中症で倒れた影響により、予定されていた試合が中止になりました。また、2軍の試合に至っては、球場にドクターが帯同しておらず、救急救命士1人のみという状況も非常に多いです。異文化ということもあり、救急救命士の役割も日本と異なりますが、目の前で人が倒れれば私も救急救命士としていつでも動ける状態でいなければならないと準備をしています。


プロの世界に入った今、所属チームを韓国リーグで優勝させ、日本のプロ野球界に入ることを目標としています。私の夢が止むことはなく、その後の目標も既に頭の中で決まっています。

 

私が皆さんに伝えたい事は、救急救命士を目指すだけでなく、視野を広げて自分にとって一番活躍できる場所を求めて行くべきだということです。大事な事は、自分で目標を立て、達成するための道筋を計画し、何事も熱い気持ちを持って取り組むという事です。はっきりした目標と実現に向けた熱い思いがあれば、誰でも夢を叶えることができます。夢の途中で挫折しても、また立ち上がればいいんです。諦めない気持ちさえあれば何度だって挑戦できます。挑戦した先に成功があるのだと私は信じています。

 

 最後になりますが、題名に書いた『On the way of load』とは、私が一番大切にしてきた言葉です。みなさんの人生は始まったばかりです。希望に満ちたみなさんにこの言葉を捧げます。

2014.12.14