No.7 小山内 健介(おさない けんすけ) スポ医2期卒

   弘前地区消防事務組合

   消防士長(主任)

 

「『開かれた組織』をめざして」

 皆さん、こんにちは。2期生の小山内健介です。私は2005年にスポーツ医科学科を卒業し、2006年4月から生まれ故郷である青森県弘前市で消防職員として就職し現在に至ります。

 

 学生の頃は、まだスポーツ医科学科創設2年目で教員、学生双方が手探りだった印象があります。救急救命士という大学教育では新しい分野に身をおくことに楽しさを感じる以上に、何も見えないものに向かっているという不安感が強く、それを払拭するかのように学業よりも部活動やアルバイトを優先するといった日々でした。成績など良いはずがありません。

 

 そんな私にとって転機となったのは2年次の遭難救助実習でした。唯一の取り柄である「スキー」が私を救ってくれました。この実習で田中先生に顔を覚えてもらえるようになり、同期の友達が倍以上に増え、本気で自分の進路に向けて突き進み、現在に至るきっかけとなりました。このご縁は卒業してからも続いて、ここ数年遭難救助実習をお手伝いする機会をいただいています。

 

 個人的に目標としていることは、外部関係機関との連携強化です。災害の多種多様化により、消防機関だけで解決することは困難です。医療従事者、警察、自衛隊、行政、消防が単独ではなく、機関同士が連携していかなければなりません。そのために消防職員として従事する傍ら、JPTECMCLSインストラクターとして県内外に、また地元の有志主催の市民講習会等業務外活動にも積極的に参加する他、学会等にも参加し、日本病院前救急救命学会の設立のお手伝いをさせて頂く等、常に外へアンテナを向けながら活動しています。私は消防職員として組織の業務だけでなく、関係機関と対等に仕事ができるよう、消防組織を「開かれた組織」にしたいです。そしていつかは何かの形で弘前から全国へ発信するような活動をしたいと思っています。


 プライベートでは就職時からランニングや自転車を始めたことが徐々に本格的になっていき、昨年はフルマラソンでサブ4(3時間52分で完走)を達成し、今年はデュアスロンやファンライド参加、フルマラソンでサブ3.5を目標に走っています。またSNSを利用して同窓生と近況報告や情報交換をすることで皆さんから刺激をもらっています。


 学生の皆さんには、今勉強していることや経験していることは社会に出てから十分通用するので、不安な面もあると思いますが仲間と協力しながら乗り越えて行って欲しいです。「スポ医救命士」が一人でも多く全国、あるいは世界で活躍することを願っています。


 これからも公私共に周囲の皆さんと協力しながら、常に目標に向かって走り続けていきたいと思います。

 

2015.01.29